こんにちは、奥谷です。私はもともと講師も務めているので人前に立って話すことが多いわけですが、初めて大きな講演を行ったのは20代前半。とある富士山のふもとの研修センターで全国の金融機関の役員クラス向けに話した時はどうやってこの人たちに対峙するのか、あれこれ悩んだ経験もあります。今でこそ、事前に原稿を書いたりしませんが、しかし当時は鏡の前に向かって人の目を見ながら話す練習をしたり、ストップウォッチやICレコーダーも用意して1時間の講演内で早口になっていないかを聞き返したり、それなりに努力はしていました。そして今でも講演前はどういう人を対象に話すのかを踏まえて、いろんなトピックを箇条書きにしてメモを用意しています。
Zoomで日本の視聴者に話す機会が増えたカンボジアの日本人スタッフから、活動を広めて応援者・協力者を巻き込みたいという野望を聞いたので、それだったら次のようなことをアドバイスしました。
- 毎日報告を入れる―現場の状況がわからない相手に伝えるという努力がわかりやすく話すということのコツになる。その報告から質問が出たり、面白がったり、メンターたちがどこをみるのか、どんなことを報告したら喜ぶかというのを考えながら書くというのはコミュニケーションの大事な要素。
- 書くことで情報整理をする―頭の中でぐるぐるして、まとまらないまま時間切れで次も引きずるというのが一番よくないパターン。何ができて、何ができていないか、解決できないことを誰に相談するのかなど、1日の終わりに振り返って整理整頓をするとすっきりやるべきことが見えてくる。よく「引き出しがたくさんありますね」という言葉を聞くが、一度考えて公に表現することを蓄積しているから1つのエピソードとして話ができる。書くことで頭を整理する作業というのは日々の努力の賜物でしかない。
- 要約する力を身につける―私は高校時代に現代文の授業で毎回100字要約をやって先生に毎回添削してもらっていたので、何がポイントかをピックアップする訓練を受験時代におこなっていた。200字でとか、1000字でとか、いろんな枠内に収めるトレーニングをしておくと、今度は5分以内でという時間枠でも対応できる。何をピックアップするのがインパクトあるか、大事なのか、このセンスを磨くことが大事。
この3つを紹介しました。人前で話すためのアドバイスとしてあげましたが、これは仕事をする上でも大事なことかもしれません。アバター村民の読者の皆さんにも何かお役に立てばうれしいです。