鶏の生態や本能に基づいた自然養鶏

楠茶帆の養鶏

2015年に農園内に鶏舎を建て、自給養鶏をはじめました。鶏は「庭の鳥」。人と鶏が奪い合わず共生できる環境づくりを、という師匠の教えに基づいて、遠くから輸入する飼料や資材に頼らず健康的に鶏を飼育することを心掛けています。自給できる原料や地域の未利用資源を積極的に用いた養鶏を行っています。

楠茶帆の平飼い卵

10個入り810円
※別途送料

毎月第2・第4土曜日開催中の
オーガニックマルシェにて販売しております。
(オーガニックマルシェ開催場所@亀の子農園)

楠茶帆の平飼い卵の7つの特徴

POINT

平飼い養鶏―鶏本来の暮らしに近い環境での飼育

開放型の日当たり、風通しが良い鶏舎を建て、鶏を育てています。
地面を土にしておくことで、1日中地面をついばみ、餌や虫を探すという鶏本来のリズムで暮らすことができます。また、土があることで鶏は本来の習性である「砂浴び」をすることができます。砂浴びは鶏にとってのシャワーで、これをすることにより汚れや寄生虫を払い、身体を清潔に保つことができます。また日当たりが良いので、健康を維持するために必要な日光浴も行うことができます。


POINT

ストレスをため込まない環境

鶏は本来、外敵から身を守るために夜は身を寄せ合って高い場所で眠りにつきます。そのため、鶏舎内でも十分な「とまり木」を設置しています。日が暮れる前に、とまり木の上に移動し夜を迎えます。また、とまり木は鶏同士の喧嘩やいじめが発生した場合の避難場所としても活躍します。


POINT

オスとメスを飼う

時々驚かれることがありますが、鶏はメスだけでも卵を産む生き物です。たいていの養鶏場は、メスだけを飼育して卵を出荷しています。その中で私たちがオスとメスを飼う理由としては、より自然な環境を目指しているためです。自然だと何が良いのかというと、オスはメスを守る役目を果たすため、例えばメス同士の喧嘩を仲裁したり、群れの精神的安定が保たれやすいなどの効果があります。一方でオスが多すぎると交尾の回数が増え、その環境がメスのストレスになるため、有精卵の基準である「メスに対して10~20%のオス」を飼育しています。


POINT

自家製の配合飼料と緑餌

自家配合をした発酵飼料と緑餌*を与えています。現在餌に使用している原料は以下の通りです。地域の未利用資源を積極的に活用させていただいています。

*山で採れる青草や野菜くずなど。食物繊維とビタミン等を補給する栄養源となります。

もみ殻がついた状態のお米や青草をついばむため、一般的な養鶏場で行われる断嘴(だんし:嘴の先を焼き切ること)を行っていません。鶏同士の喧嘩でケガを負うリスクはあがりますが、自然で歯ごたえのある飼料を食べられることを優先しています。断嘴をしないことにより、羽の手入れや寄生虫を取り除くための羽繕いができるという利点もあります。


POINT

水について

水は、飼料の品質同様、卵の味に大きな影響を与えます。養鶏場の地下からくみ上げる地下水(水質検査実施済み)を使用しています。新鮮な水であることが重要なため、こまめに入れ替えをしています


POINT

卵の味や色について

上記の飼料や水を使用して飼育をすることで楠茶帆の卵は自然な甘さで臭みがない、黄身が濃厚というお声をいただくことが多いです。スーパーなどで販売されている卵は黄身がオレンジのものが多いですが、私たちのところで採れる卵はレモンイエローの黄身です。これは市販品が鮮やかなオレンジの黄身にするため赤パプリカやマリーゴールドの粉末など着色用原料を餌に入れるためです。一方、私たちは、あえて着色することをしないためレモンイエローの黄身になります。ただし個体差や季節ごとの緑餌の変化の関係で、それぞれの黄身の色は異なります。


POINT

飼育密度について

比較的大規模な平飼い養鶏場では一坪あたり30羽前後で飼育することが一般的ですが、私たちはなるべく広々とした鶏舎での飼育を目指し一坪あたり5~6羽で飼育をしています。


POINT

鶏糞肥料の活用

地面にたまる鶏糞は、肥料として田んぼや畑に活用しています。地面の鶏糞は、餌として与えている米ぬかや青草とともに分解され、良質な肥料になります。なお、鶏が地面を掘ったりついばむ動作が、これらを攪拌して発酵を促進する役割も担ってくれています。


楠茶帆の平飼い卵の販売について

楠茶帆の平飼い卵は、毎月第2・第4土曜日開催中の
オーガニックマルシェにて販売しております。
(オーガニックマルシェ開催場所@亀の子農園)
遠方の方やまとまった量でのご購入を検討の方は
お問い合わせください。

おうち養鶏を応援する取り組み

小規模な自給養鶏を継続するうちに「自宅で鶏を飼う方法を教えてほしい」という問い合わせを頂くようになりました。

楠クリーン村の卵を孵化させて鶏を飼い始めた小学生や、元インターン生が勤める会社の屋上で養鶏を始めた事例などがありました。

その事例を「おうち養鶏」と名付け、「おうち養鶏講座」を不定期で開催しています。

よくある質問

発酵促進のための山の腐葉土と下記の地元で出る原料を混ぜ合わせた自家製の配合飼料 です。
・自家栽培のお米
・近隣で出たくず麦やくず米(小さくて販売にまわらない麦や米のこと)
・魚屋さんで出る魚のアラ
・豆腐屋さんにて製造過程で出るおから
・精米時に出る米糠
・牡蠣殻
・砂

鶏には歯がなく、代わりに消化器官の砂のう(砂肝)で、あらかじめ飲み込んだ砂を利用し、餌を擦り合わせて消化します。餌の中に入れている砂はそのために重要なものなのです。

一般的な養鶏場では、細かく潰した消化吸収しやすい、栄養価の濃縮された餌を与え、産卵率を最大限引き上げています。大規模な養鶏場では、毎日緑餌を与えることは難しいため、ビタミン剤などを与えるのが一般的です。人間の生活に例えると、シリアルとサプリメントで栄養を取っているようなイメージです。比較して、楠茶帆の鶏は「粗飼料」といって、玄米・納豆・魚・野菜を毎日食べているような、質素で健康的な飼料を手作りしています。

日本の養鶏場の約90%以上が鶏をケージ(鳥かご)の中で飼育する「ケージ飼い」で鶏を飼育しています。鶏舎内にたくさん並べられた小さなケージに何羽も詰め込まれ、動き回ることのできない小さなスペースの中で飼育されます。作業効率は非常に上がるので人件費・設備費などのコストを削減でき、卵の大量生産・安価での供給を可能にしています。しかし、ケージの中で動き回れない鶏は病気にかかりやすく、予防のために抗生物質や抗菌剤を与えられます。
一方、平飼いとは、地面の上で放し飼いの状態で飼育する方法です。自由に動き回れるので体力がつき、病気になりにくい健康な体に育ちます。

楠茶帆の養鶏場では雌と雄を一緒に育てています。
鶏同士のつつき合い防止の断嘴(だんし)も行っていません。雄が仲裁することで雌同士のつつき合いが減ったり、鶏自身で固い餌をつつき、羽繕いもできます。土の上を走り回り、地面をついばみながら餌を探すような環境が鶏本来の暮らし方だと考えています。

一般的な平飼い養鶏は一坪50〜60羽が目安と言われています。しかし、楠茶帆の鶏舎では一坪10羽以下に抑えています。この飼育方法を「薄飼い」と呼びます。
薄飼いを取り入れている理由としては、広々とした鶏舎で走り回れることで鶏のストレスが減ることが第一です。鶏同士は喧嘩をすることがよくありますが、過密だと逃げ場がなく、これもストレスになります。また、密集していると風通しが悪く、病気が発生した際に広がりやすいことも大きなリスクになるため、そうした環境をできる限り避けるようにしています。

私たちが考える衛生管理の三原則は下記です。
・鶏舎に湿気がたまらないようにする
・鶏自体の免疫を強くしておく
・採卵箱をきれいに保つ
鶏舎は風通りがよく、日向と日陰のバランスを考えて設置し、地面が土であることが大切な要素です。砂浴びは、鶏にとってのシャワー。土があることにより、汚れや寄生虫を払い落とすことができます。また、土は動物が生きるために必要な湿度を保持しており、鶏が耕すことで鶏糞が飼料や土と混ざって自然に土に還るため、腐敗せず衛生的な環境が維持できます。
そして、鶏の習性として、本能的に地面より高い場所があることで鶏は安心して眠ることができます。したがって、鶏舎内には、すべての鶏が止まれるだけの止まり木を用意しています。地面に溜まった湿気の中で過ごすと病気になりやすいため、病気対策の意味もあります。
また、楠茶帆が販売している卵は、クチクラ層を残すために卵の水拭きをしていません。卵の殻にはクチクラ層という卵を菌から守る層があります。この層は水で洗うと溶けてしまうため、水拭きをせずに、1つ1つ手作業で卵磨きを行っています。

楠茶帆の養鶏場では、約200羽の鶏が毎日100〜120個の卵を産みます。

楠茶帆の鶏は健康的な餌を毎日食べています。そして、たくさん走り回りカロリーを消費しているため、産卵率が一般の養鶏場に比べて低くなっています。また、鶏は気候の影響を受けることで夏場は食欲が落ち、それに伴い産卵率が落ちることもあります。商業的に考えると非効率と言えますが、これらはすべて自然なことで、産卵率が低いことで鶏の身体の消耗がゆるやかになります。

味しそうな卵を想像したとき、黄身が鮮やかなオレンジ色の卵を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、黄身の色は鶏が食べる餌によって変わるため、美味しさと黄身の色には関係がないのです。一般的な養鶏場では餌としてパプリカなどの色鮮やかなものを与えるため、色鮮やかな黄身になります。一方、楠では質素で栄養素の高い餌を与えるため、黄身の色が薄い黄色になります。

鶏は毎日餌を食べ、半分はたまご、半分は糞になります。糞も手をかける事によって大地には大切な恵みになっていきます。鶏舎にもみ殻*を敷くことで、鶏糞の水分を吸収したり、適度な空気を含み発酵し、それらをニワトリ達が足で混ぜてくれるので、自然と鶏糞の堆肥化が進み、農作物の発酵肥料となります。この発酵した鶏糞が発酵肥料として、楠茶帆の農作物へ循環しています。
*楠茶帆では米作りもしています。そのもみ殻を使用しています。

成長してから約2年半〜3年経つと、捌いて、自家用のお肉として大事に頂いています。
鶏を捌くと、スーパーで並んでいるお肉も誰かがこの工程を必ず行っているからお肉が食べられる、命を頂いているんだなと、いつも再認識させられます

〒757-0212
山口県宇部市今富25-1
TEL : 0836-67-1700
メール : jikyu-club@shakai-kigyo.net


※日中は、外作業に出ている事が多いです。そのため、お問い合わせはできる限りメールでお願いしております。
見学希望の方は、事前連絡を頂いた方のみ対応いたしますので、お問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。