学びの秋ー高田の学校出張記!

秋に入ってからは、学校関係のお仕事に出向くことが増えています。

トップバッターは9月18日 山口セミナーパークで開催された「山口県高校生ふるさと探究」のゲスト講師のお仕事です。
山口大学の学生たちが中心となり、高校生を参加者として集め「歴史」と「今」の視点から県内での動きを深堀していく企画です。
一昨年、昨年はコロナ禍でオンライン開催でしたが、今年はついに対面式で開催することができました。

私の高校生の頃とは時代情勢も全く変わっており、現役高校生たちは持続可能な未来に向けて何かせねばという気持ちがあるようです。
私が話した子は、義務感と興味関心が半々であると言っていました。
授業内容にも入ってきているようですが、実際には何をすれば良いのかさっぱりわからない。
そうした理由から、私の講義を選んでくれた高校生が多かった印象です。

楠での自給暮らしは「ええ~~?」と驚きの連続だったようですが、サラリと流れていく情報社会の中で、インパクトがあるひとつの選択肢を示せたのではないかと思っています。
wifiはありますか?という質問から、昔に戻したいのではなく、今の時代の中での持続可能を見出していきたいという話にも繋げることができました。
ITチームやアプリ開発、メタバースを勉強しはじめているチームもいるよ~なんていうお話も。
ナイス質問でした!

そして11月9日は高泊小学校に訪問し、お茶の授業をしてきました。
高泊小学校では、代々生徒たちが中心になって学校の敷地内でお茶を栽培し、手摘みで収穫、手揉みで加工をしています。
そのお茶が学校のシンボルでもあり、地域の皆さんの力も借りながら、お茶づくりを楽しんでいるそうです。
昨年の5月にはじめて依頼をもらい、今回が2回目の授業。
お茶の世界がもっと楽しくなるようなクイズを準備して挑みました。
実際にお茶を収穫する際に、どのくらいの葉っぱを収穫すれば良いかなどのポイントもレクチャーしましたよ!

昨年は6年生に向けて、今年は5年生に向けた授業でしたが、チャイムが鳴ってもやまない質問に驚き!
(15分くらい質問タイムがありましたが、結局20分ほど質疑応答が続きました!)
一番苦いお茶は何ですか?という可愛い質問から、お茶という名前の由来(語源)は何ですか、とこちらの勉強不足に気付かされるような質問まで色々と。

一番最近の出張は、11/14 山陽小野田市の厚狭中学校でした。
「厚狭人ダイアローグ」という独自のキャリア教育をH28年から続けているそうです。
地域で働く大人たちの人生紙芝居を聞き(5名から発表)、その後感じたことや疑問に思ったことなどを地域の大人32名と中学生たち車座になって話し合うといった授業です。

今回は32名の地域の人たちに混ざって、中学生たちの考えや感じたことを聞きながら議論しました。

きっと普段は自分の意見を発表したり、同じクラスのメンバーと分かち合うことが少ないのだろうな…
口数が少なく、緊張感のある面持ちでしたが「授業じゃないし、採点もないし、私が何か親や先生に言うこともないし気楽に!」と声かけをしてスタート。

いじめの経験の話、将来の不安の話、今抱えている悩みなど色々な話が出てくる中でなるべく伝えたいなと思ったことは、
一つの価値観や常識として語られることが正解なんてことは、絶対絶対絶対ないよ!ということ。

話してくれた子たちは、自分を周りの子たちと比べて悩んだり、落ち込んだりしていました。
そのこと自体が、日本が抱える教育の課題ですよね。

私が教育に関わりたいと思った原点は、ひとつ突破口があれば、
どんよりと落ち込んだ心が明るく開けていく経験があったからです。
それは、中学2年の頃の担任の先生のお陰でした。

動き出すきっかけは様々、そして何かを成し遂げなければならないということでもないのですが、
自分は自分として、周りと比べることなく、人生を幸せに生きていく
そう思えるようなアシストをしたい、そのためには学校をはじめとする教育の場はとっても大事!ということを痛感しています。

これは個人個人が抱える大きな問題でもあり、広く見れば家族、地域、社会、そして確実に国にとっての問題でもあります。

元気に暮らしたい、元気な日本で暮らしたい。
そのために自分ができることは何かな。
その気持ちが根底にあります。

さて話はそれましたが、12月と1月は母校の明治学院大学で授業の機会を頂いています。
12月は「グローバルシティズンシップ」という授業で、自給自足の話を通して搾取に加担しない生き方を発信して欲しいという提案。
1月は「政府と企業」という授業で脱炭素につながる地域活性化と地域開発の事例として話して欲しいという提案。

楠クリーン村、何してるの?!
っていうことはなかなか伝えづらいことではあるのですが、こうした切り口を見ると
持続可能な暮らし方の実践(それも超具体的な実践!)と発信というところに集約されるように思いますね。