猫のいたカンボジアの暮らし

 こんにちは、奥谷です。カンボジアでは、犬は番犬として役立つので、仔犬が産まれると貰い手があるのですが、残念ながら猫は人気がありません。もともと野良猫だった1匹の美猫が私たちの生活空間にいつくようになり、その子が半年に1度くらいの割合で出産して、またその娘が成猫になって子供を産んで…と徐々にファミリーが形成されました。猫の本能を忘れておらず、小鳥やネズミなどを捕まえてきたと自慢気に私の部屋の前に時々置いてあり、ヒヤッとしながら掃除をすることもしばしば。
 カンボジアでは弱肉強食が激しく、生まれてすぐに命を落としたり、縄張り争いに負けて追い出されたり、自然と淘汰されています。生まれたての赤ん坊を抱きあげ、仔猫の目が開いてだんだんと行動範囲が広がっていく姿を見ると愛おしくて、これまでペットを飼ったことがなかったですが、こんなに動物のお世話をしても苦痛じゃない、新たな自分を発見しました。


 写真の子はテンテンで、一度何か毒物を口にしたのか、泡を吹いて死にかけたところを徹夜で看病して救い、まっすぐ歩けなくなったところからリハビリし、奇跡の復活を遂げました。それ以来名前を呼ぶと振り向いてついてくるという、なんとも忠実で可愛い猫でした。よく甘えてきて、膝の上にすぐやってきます。仕事の合間にも癒しの存在として私を支えてくれた子でした。しかし、そもそも病弱な子だったので、ある時に動けないほどの大けがを負い、目の前で息を引き取り、涙を流しました。寿命は短かったですが、私のいい相棒だったので、たまにはほっこりするような内容もよいかなと思って、今回投稿しました。

この子はキラ。テンテンの半年後に出産も立ち会いました。今頃どうしているかな。