こんにちは、奥谷です。アバター村民たちと一緒に2月に熊本県天草市で50年有機農業を追求している中井俊作さんのお話を聞かせてもらいました。現地に入ってネット会議の準備をしてくれたチヒロさんには本当に感謝!また彼女の現地での体験はこのアバター村民のページにいずれ紹介されると思います。
さて、私も全国各地で講演したり、教壇に立ってお話させてもらったりして、「勇気をもらい、背中を押されました!」とか、本にサインや握手を求められることなども時折ありますが、自分自身が他の人の講演を聞いて涙を流すという経験は今回が初めてでした。歌や音楽、お芝居・映画に感動して涙を流すんだから、そういうことがあってもおかしくないですが、私にとっては本当に魂を揺すぶられるお話でした。
私が一番胸を打たれたのは、中井さんの生き方そのもの。話す言葉に無駄がなくてすべて直球。おっしゃっていることと日々の実践に乖離がないのです。それを考えたら、自分の小ささ、何もやっていないことが本当に恥ずかしく思えました。彼のようなストイックな生活と同じようにできる人は日本にほぼいない、国宝級です。そこで、風も感じないようなコンクリートの壁に囲まれ、便利な暮らしを突き詰めることが本当に幸せなことなのか、と。「食を自らの手で作るという基本的人権を放棄した」という中井さんの言葉を意識することこそ大切で、今の世界情勢を考えても、平和に暮らすとは何なのかを一人ひとりに突き付けられているように思います。広大なカシューナッツの木々の手入れに没頭している時間、そして部屋でパソコンに向かって仕事をしているけれども鶏や牛の鳴き声、生徒たちの笑い声が聞こえてくる環境、頭も体も両方使うことがとても平穏な時間だったし、カンボジアに戻りたいなぁと思うことも時々あります。
そんな中井さんのお話を皆さんに聞いていただける機会を設けます。3月19~21日のツアーもありますが、まずはzoomでお話を聞いてみることから始めてみませんか?3月20日(日)14時から15時半の予定で、参加費は500円。この500円は中井さんが天草で人々に開かれた図書館と民俗博物館を作るための基金として積み立てる予定です。ツアーにご興味のある方は詳細をお送りしますので、jikyu-club@shakai-kigyo.netまでお問い合わせください。