こんにちは!高田です。
無事、今年のお米が収穫できたということで、お米を栽培を手掛けている今井に今考えていることを聞いてみました!
―コシヒカリの収穫、お疲れ様でした!収量はどうでしたか?
メインのコシヒカリが刈り終わって、3反5畝(1000坪くらい)で1070㎏収穫できた。
反収でいうと5俵くらいだね。
(※反収=1反あたりの収穫量)
まだまだ改善の余地はあるけど、今までで一番よかった年で4俵だった
それを踏まえると5俵は決して多くはないが、ようやく評価できる範囲に入った。
3俵、4俵では絶望的でコメントできないくらいだからね。
―何か良かった点がありましたか?
昨年までと比較して、雑草が一番よく抑えられていた。
それ以外の点でいうと、蓮華(緑肥※)がたくさん生えたとかいうことはなくて
収量の増加は雑草が抑えられたことに尽きるかな
天候的に日照量が多かったので、日照不足による収量減がなかったのも良かった
(※緑肥=植物そのものを肥料として利用する)
そういう条件もあったとはいえ、今までの収量不足のほとんどは雑草対策がうまく行かなかったことが原因だと思う。
ちなみに、今年は今までで一番草を抑えられたと言ったけど、実際には雑草は結構生えていた。
だから、改善の余地がまだまだある状態で5俵に達したというのは、来年への望みとも言える。
―来年はどういう改善をしたいと考えてましたか?
まず今年に関して言うと、やれること全てやったという感じではなく
改善の余地がある。
除草の回数とタイミングね。
具体的にチェーン除草(※)については1回だったけど2回やったら確実に違いが出そう。
除草機も縦横1回やったけど、縦横2回やれたら全然違いそうだな。
(※チェーン除草をはじめとする今年の除草についてはこちらから読むことができます)
今年1番の決め手は酢除草だったんだけど。
適期過ぎたあとに慌ててやったので、適切なタイミングではなかったのが正直なところ。
なので、酢除草を適期にやるということ。
―適期って?
中干をはじめた直後、田植え後 40日くらいかな
そのくらいに酢除草ができれば、より早く稲が育ってくれるのではないか
(※中干=真夏に水を抜いて地面をしっかり乾かす。収穫に向けて稲の成長を整える役割がある)
今年は、雑草を抑えられたけど、抑えられていない
5俵という微妙な成果も、やっぱりそこにあるかな
これからの収量改善対策も、まだまだ草にある。
―逆に、草以外は特に改善点はないのでしょうか。
肥料などに関しては、草を抑えてからじゃないと、検証が難しい。
結局レンゲなどの緑肥が効いても、草に吸われることになるからね
来年はより適期に除草をすることで、再来年に向けた課題を改めて洗い出すことになる
とにかく草が減らないことには土や肥料をどうするという点に至らないと感じている
今年うまく行った点といってない点を踏まえて、もっときちんと除草をしたいな
1つ来年に向けて解決したいこととしては、
コシヒカリを育てた大きい田んぼが抜かるみやすいんだよね
溝切機をかけたんだけど、結局溝が埋まってしまって溝切の役目を果たしてなかった
水が抜けてからもう一度深い溝を作って乾かした方が良かった。
―乾かしてないとどうなるの?
稲にとって良くない
ぬかるんでいるところの稲は根が弱ったのか、倒れてしまった
収量に影響しているのかわからないけど、稲の健康面には影響している
一昨年ウンカの大被害があった。
ぬかるんでいる場所(不健康な稲)からウンカが広がっていった感じがした
健康に育てるということがリスク対策になるだろう
不健康だとまたそういうリスクがあるように感じる。
まずその点は、来年から対策が必要
もう1つ前提として、水管理をきちんとしたい。
今年、中干までの水管理は非常に良かった。
それは草を抑える効果や、除草のしやすさにも繋がった。逆に中干の後の水管理には反省点がある。
去年の反省として、きちんと乾かせなかったという問題があったから、その対策をしようと思って逆に乾かしすぎてしまった。
ぬかるんでいる田んぼをきちんと乾かすために、ぬかるんでいない場所を乾かし過ぎたということ
その事で、稲穂の中の未熟米が増えてしまったように思う
ぬかるんでいるところを溝切して、全体が均一に乾くことを目指します
―ありがとうございました!
農作物は年に1回しかチャンスがないってことが多いので、大変でもあるし、逆に張り合いがある部分でもありますね。
お米の成長から収穫について
楠クリーン村Instagram(@kusunoki.clean.village)
のストーリーズハイライト「米ばなし」からも見てもらうことができます